Food Huggersの知的財産権保護をサポートするAmazon

「Amazonは、私のようなブランド所有者が自社とお客様を守り、悪質な業者に対して常に一歩先を行くことができるように、ツールキットを継続的に進化させてくれています」

Adrienne Mcnicholas氏
Food Huggersの共同創業者

廃棄物を減らす方法を探して

Adrienne Mcnicholas氏は、食べ物を無駄にすることへの嫌悪感と環境への愛をずっと抱き続け、食品用ラップやその他の使い捨てプラスチックに頼らずに生鮮食品の鮮度を保つためのアイデアを常に生み出し続けていました。

その一方で、どのアイデアもなかなかうまくいきませんでした。しかしある日、解決策はすぐ身近にあったことに気づきました。

Mcnicholas氏はこう語ります。「生鮮食品を保護し鮮度を保つためのすばらしいシステムは、母なる自然がすでに創りだしているではありませんか。自然界にある草木の皮です。私たちが意識を傾けるべきは、果物や野菜の表面部分だったのです」

この着想を得たとき、Mcnicholas氏と共同創業者であるMichelle Ivankovic氏は、シリコンを使った実験を開始し、使いかけの生鮮食品の空気に触れる部分を保護できる、皮の代替品の製作を試みました。何度か実験を繰り返した後に商品を完成させ、こうしてFood Huggersが誕生しました。

食品保存革命の幕開け

Mcnicholas氏は試作品を携え、ベンチャー資金を新たに調達するためにKickstarterに参加しました。同氏によれば、キャンペーンは「大成功」を収めました。しかし、それは同時に、そのアイデアに注目して模倣し始めた悪質な業者との闘いの幕開けでもありました。

Food Huggersの資金調達目標を達成できたことへの興奮は、すぐに落胆に変わりました。悪質な業者が同氏の努力の結晶を利用し、オンライン上に出品情報を作成したのです。

「私たちの写真、ロゴ、ビデオなど、すべてを使われてしまいました」当時のことを振り返って次のように続けます。「悪質な業者によって、Kickstarterの私たちのページからすべてのコンテンツがはぎ取られ、出品情報にそのまま載せられてしまったのです」

悪質な業者の出品情報の報告

Mcnicholas氏は、悪質な業者に便乗などさせまいと決意し、ブランドの保護に着手しました。

Food Huggersは商標を登録し、商品の特許と写真の著作権を取得しました。また、同氏は多大な労力を払い、偽造品の出品情報をオンラインで追跡しました。しかし、利用できるツールの多くは使用方法が複雑で、偽造品を削除するには時間がかかりました。

この状況は2017年にAmazonがBrand Registryの提供を開始したときに一変しました。これは、ブランド所有者が自社のブランドと知的財産権の管理や保護を行える無料のサービスです。

Brand Registryに参加すると、権利を侵害している出品情報や不正確な内容を阻止するためのプロアクティブな保護を有効にできます。Food Huggersは、権利侵害の報告機能を利用して、知的財産権の侵害の疑いを報告することもできました。

「権利侵害の報告ツールには、権利侵害を削除するための構造化された、使いやすく効果的なプロセスが用意されています」とMcnicholas氏は言います。

重要な点として、権利侵害の報告ツールを使用すれば、特許、商標、著作権を侵害する出品情報の削除をはるかに簡単かつ迅速に行えます。また、権利侵害を初期段階で阻止するための自動プロテクションの追加機能も利用できます。

同氏は「知的財産権の侵害を報告するのがとても簡単になりました」と語り、こう続けます。「自社のブランド名を検索し、出品情報をいくつか選択して、知的財産権がどのように侵害されているのかを報告します。そうすれば、そのような出品情報はAmazonによって削除されます」
場所
ヒューストン
業種
小売
Amazonでの販売開始時期
2015
ブランド保護ツール
Amazon Brand Registry

Project Zero

悪質な業者に対して常に一歩先を行くことができるように、Amazonはブランド保護を継続的に進化させています。
Adrienne Mcnicholas氏Food Huggersの共同創業者

特許紛争の解決

Food Huggersのチームは、Brand Registryの権利侵害の報告ツールを使用して偽造品対策の成功を収めた後、悪質な業者が特許権を侵害していることに気づきました。

Amazonは、中立的な特許評価プログラムであるAmazon Patent Evaluation Express(APEX)の提供を開始しました。APEXでは、中立的なサードパーティの特許の専門家が実用特許権侵害のケースを審査します。APEXは、権利侵害の報告ツールで利用できます。

米国で特許訴訟によって実用特許権侵害のケースを解決するには、数十万ドルから数百万ドルの費用がかかる場合があり、裁判にかかる期間は平均で2.4年におよびます。それに対し、APEXにかかるのは平均7週間で、評価結果はAmazonストアに自動で反映されます。

評価に参加するには、両当事者が中立的評価者に対し保証金として4,000ドルを入金する必要があります。評価者は申請内容を審査し、報告された出品商品が特許を侵害しているかどうかを判断します。正当性が認められた当事者には、4,000ドルの保証金が返還されます。
Mcnicholas氏がAPEXについて最もすばらしいと思うのは、このような悪質な業者を阻止する方法としての費用対効果の高さです。

次のように話しています。「私たちにとって、自分たちの特許を保護するための努力には、それを払うだけの価値が必ずあります。ですから、自社ブランドとお客様を保護するためであれば、喜んで必要な保証金を支払い、評価プロセスを開始します」

「Project Zeroを一言で表すなら、 それは力の源です」

Mcnicholas氏は権利侵害の報告に熟達した結果、悪質な業者を抑制することができただけでなく、偽造品から守るためのさらに進んだツールを利用する機会が開かれました。

「権利侵害の報告について高い正確性が認められたため、私たちはProject Zeroに参加するよう招待され、すぐに登録しました」

Project Zeroに登録されているブランドは、Amazonに報告しなくても、偽造品の出品取り下げを自分たちで行うことができます。Food Huggersの正確な報告により、Amazonのフィードバックの循環が促進され、購入者に影響が及ぶ前に違反が自動的にブロックされるようになりました。

Project Zeroにより、悪質な業者による偽造品の出品を防ぐことができました。「もし誰かが商品をFood Huggersとして出品し、当社の写真を使用しても、私たちがProject Zeroでフラグを付けると、その出品はすぐに取り下げられます」とMcnicholas氏は説明します。

そして、Project Zeroを利用する資格がある他のブランドにも、Project Zeroを強くおすすめしたいと話します。

「Project Zeroは優れたプログラムです。知的財産権を侵害するコンテンツをすぐに取り下げることができるため、私たちのお客様と会社をより一層保護できるようになりました」

すべての人のためになる偽造品撲滅

Food Huggersのブランド保護戦略は、発売当初から続く長い道のりであり、そこに費やしてきた努力が、より良いレビューや好調な販売につながっています。

しかし、Mcnicholas氏は今の状況に満足してしまったわけではありません。必要であれば、購入者に常にFood Huggersの正規商品をお届けするための努力を、またさらに倍増させるつもりでいます。同氏はこのように言います。「ブランドの偽造を許してしまうと、また別の人が偽造するのを助長してしまいます。偽造品がさらに多くの偽造品を呼んでしまうのです」

同氏は悪質な業者の執拗さと偽造品による被害を考えたときに、Amazonとの連携こそが、これからのFood Huggersブランドの成功に非常に重要だと考えています。

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